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あずまん(東浩紀さん)が見た破滅ラウンジのリアリティ

 昨夜、DOMMUNE(ドミューン)ユースト(Ust)で配信されていた東浩紀さんと渋谷慶一郎さんのトーク『王様と割礼』。中盤までのグダグダさからは信じられないほどの緊張感を見せた、終盤の破滅ラウンジトーク。DOMMUNEではアーカイブ化されないようなので、要点だけをまとめたいと思う。東浩紀1

開始直後から破滅ラウンジのことが話題になったトークだが、話はいつのまにか割礼話や「幼馴染み」のような仲という二人の過去の体験談、女子を交えた下ネタトークとなっていった。正直、1600人以上の視聴者が何を好んでこんなトークを見ているのかと思いだした頃、会話は急に熱を帯びだした。

下ネタの返しとして東さんが言った「言葉が力を持つ世界に生きていたい!(酔い)」という発言から展開がシリアスに流れだすと、初音ミクなどのボーカロイドがヒットした理由を、「日本独自のキャラクター的要素から引き出される想像力にある」と分析。さらにはそれに関連して破滅ラウンジの話が始まった。

「カオスラウンジはキャラクターを図像として使ったメディアアート。現代美術に取り込まれ過ぎた高橋コレクションの時に比べ、破滅ラウンジはパッケージ化はされていても今のアートとは全然違った形で成立していて、予想もしなかった突破口になるかもしれない」

そして「村上隆さん的なセレクトショップ」のようにグローバルではないかもしれないが、「ここ10年ぐらいで増えてきて、変わった部族でなくなったオタクたちのダメダメなインフラやカルチャーを背景にしたコミュニティが、ある程度のロジックを作りながら本丸を築いていけるかもしれない」との見解を述べた。

さらに今回の破滅ラウンジの「売れるものが無く、値段がつけられないこと」や「個人が何かを代表して戦うのは難しいが、破滅ラウンジは背後に現実を支えるコミュニティーを持ち、その強さがある」といった点を評価。「日本土着のものが世界的なものと融合しつつあるのかな」と期待を寄せた。渋谷慶一郎1

音楽の側から感想を述べた渋谷さんは「音楽は新しい提案を5年ぐらい前からやってきている。しかしこのような動きが音楽より早く美術から出てきたことが驚き」と中盤までのセクハラ発言で、隣の女子をドン引きさせていた人物とは思えないコメントで濃密度のトークに貢献。

時間を10分延長し、視聴者が3000人に達しようとしていた放送の最後、東さんはカオスラウンジの打ち上げを振り返り「アーティストたちが室内の片隅で絵を描いて交換しあっていた。彼らは言葉でなくキャラクターの変形によってコミュニケーションを行っていた。それができる世界って知的で素敵だ」とトークを締め括り放送は終了。

一時はどこへ行くのかと誰もが不安視した放送は3006人の視聴者を集めて終わりを迎えた。東さんが放送中に発言した「金にはならないけど、祭り的な状況を作り出す」という能力は今回も発揮され、多くの視聴者を引き付けた。カオスラウンジ、破滅ラウンジと続いて来た展覧会はさらにどんなインパクトを我々に与えるのだろうか。

破滅ラウンジ ホームページ
ウィキペディア 東浩紀
ウィキペディア 渋谷慶一郎
ウィキペディア 村上隆
アマゾン 『早稲田文学 3号』
アマゾン Keiichiro Shibuya 『ATAK015 for maria』

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Author:阿部和璧
現代アートを中心とした美術関係について書くライターをやっています。2011年8月より東京に拠点を移し、現在は都内の地域アートプロジェクトのリサーチの仕事などをさせていただいてます。世の中にある凄いもの、面白いものに興味があり、そんなものたちについてみなさんと話し合ってみたいと思います。
連絡先はメールabekaheki@gmail.com
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