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凄い奈良9 『圧倒的!第61回正倉院展感想~より分かり易い見方~』前編

[正倉院] ブログ村キーワード
 これまで6回ほど訪れている正倉院展。年によっては出し惜しみを感じることもあるこの展示。しかし今年は即位20周年記念と冠されているだけあって圧倒的だった。
正倉院展
今から約1250年前の天平勝宝八歳(756年)6月21日、聖武天皇の四十九日にあたるその日。光明皇后が天皇遺愛の品、六百数十点を東大寺大仏に献納したことに始まる正倉院御物。61回目となる今回の展示は大きく2つの区分に分けられる。一つは前半の天皇家関係の展示。そしてもう一つが東大寺関係の展示。今回はその前者、天皇家関係の展示を紹介する。

まずこの正倉院展、分かり易く見る前提となるのが展示区分の理解。大きく分けた天皇家関係の展示の中にも5つの区分があり、その区分を理解した上で見ていくと、驚くほど理解できる。最初に入る東新館は右手に「聖武天皇遺愛の宝物」。中央が宮廷などで使われた「楽器、遊戯具」。左手は「刀剣と刀子、佩飾品(アクセサリー)」となっており、当時の天皇家やその周辺に生きた人々の生活が垣間見れる。
鏡
華やかな品々の中でも特に目を引くのが平螺鈿背円鏡。白く輝く貝殻と赤い琥珀が散りばめられた装飾はそれ自体が宝石。当時の工芸の素晴らしさを実感できる。また今回の目玉の一つ紫檀木画槽琵琶と琵琶袋に残る文様や色合いには遠くペルシャや唐の文化の影響が見られ、シルクロードの終着点とも言える天平文化の国際性を感じることができる。
琵琶他にも聖武天皇愛用の小刀・緑牙撥鏤把鞘御刀子。光明皇后の「籐三娘」という署名が入った楽殻論などは、歴史上の人物としてしか認識できなかった人々が、実体を持って感じられるという不思議な感覚を味わえる。千年以上昔という年月を感じさせないこれらの宝物が、美しく現存すること自体奇跡的。
力士
東新館を出て、次に向かうのが西新館。そこにあるのは天平勝宝四年(752)4月9日に行われた大仏開眼法要で実際に使われた「楽舞に用いられた品々」。今回は伎楽、高麗楽の面と装束が陳列されており、中でも伎楽面・呉女は現存する3点全てが出品。それと共に法要の時、呉女が使用した衣装(上着とスカート)も展示されており、当時の伎楽の姿を知ることができる。
箒
天皇家関係の展示の最後となるのは「儀式に用いられた品々」。一見何の変哲もない箒(ほうき)や鋤が陳列されているが、実はこれ、聖武天皇の娘・孝謙天皇の時代に取り入れられた儀式に用いれたれ品々。正月初子(1月3日)に天子が田を鋤で耕し豊作を祈願する儀式と、皇后が蚕の部屋を掃き蚕神を祀る儀式に用いられたもの。特に箒は天平宝字二年(758)の儀式に使用され、大伴家持が「初春の初子の今日の玉箒 手にとるからにゆらぐ玉の緒」と『万葉集』に詠んだもの。

このよう千年以上昔の品々が使用目的だけでなく、日付までもが理解できる正倉院御物。埋蔵品でなく、収蔵品として優れた保存状態でこれほどの量が残るものは世界でも類を見ない。そんな宝物が「正倉院展」として鑑賞できる機会は、たとえ年に一度だとしても逃すべきではないだろう。
(東大寺関係の後編は25日の午後にアップロード・後編に続く)
(ちなみに11月12日は天皇即位20周年記念により正倉院展の入館料は無料)
奈良国立博物館第61回正倉院展
ウィキペディア 正倉院
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Author:阿部和璧
現代アートを中心とした美術関係について書くライターをやっています。2011年8月より東京に拠点を移し、現在は都内の地域アートプロジェクトのリサーチの仕事などをさせていただいてます。世の中にある凄いもの、面白いものに興味があり、そんなものたちについてみなさんと話し合ってみたいと思います。
連絡先はメールabekaheki@gmail.com
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