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凄い能1 『船弁慶』

 抽象的で言葉も難解だが、笛や小鼓の作り出す音や演技者たちの動きに独特の世界にいざなわれる能。中でもこの演目は、劇的な構成と人物たちの感情の変化が読み取れて、深い余韻を残す。
船弁慶
古典芸能に興味を持つようになって、まだ能のことなど何も知らずに行った公演で出会ったこの演目。最初に驚いたのは小鼓の突き抜けるような響きと笛音が作り出す独特の雰囲気。その音たちに導かれて演目の世界の入って行くと、そこには極めて前衛的な演劇空間が広がっていた。

物語は大きく分けて2部構成なっている。前半は平家を打倒した義経が頼朝に謀反の疑いを掛けられ都落ち。それに付き従った静御前との別れの場面を描く。そして後半は義経一行が船で海に出ると、そこに平知盛の亡霊が現れ、義経、弁慶と対決する。

前半では別離の悲哀、後半には怨霊世界が描かれるこの作品だが、道具立てや、動きは極めてシンプル。背景に松が描かれただけの舞台では、わずかな所作や道具だけで場面が陸地から海へと転換。骨組みだけの船に乗る義経たちを見ていると、それは最も前衛的な演劇を見ているように思えてくる。

また動きの一つひとつに対しても神経が行き届いており、演技者の立ち位置や並び方など空間としての美しさにも配慮がなされている。中世という激動の時代に、これほど研ぎ澄まされた美と象徴性を持つ作品が作られたのならば、当時の日本文化の精神性はいかに高いものだったのだろう。
(写真は昨年国立能楽堂で行われた『船弁慶』のパンフレット)
ウィキペディア 『船弁慶』
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テーマ : 能・狂言 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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Tag : 古典 舞台 前衛

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阿部和璧

Author:阿部和璧
現代アートを中心とした美術関係について書くライターをやっています。2011年8月より東京に拠点を移し、現在は都内の地域アートプロジェクトのリサーチの仕事などをさせていただいてます。世の中にある凄いもの、面白いものに興味があり、そんなものたちについてみなさんと話し合ってみたいと思います。
連絡先はメールabekaheki@gmail.com
またはお問合せtwitterまで。

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