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凄い歴史2 千本えんま堂の『ふげんぞう桜』

 先日紹介した千本えんま堂にある「ふげんぞう桜」。この桜はえんま堂が発祥の地として知られる品種。足利義満の時代から植え継がれてきたこの木には、「えんま堂狂言」の起源となった以外にも幾つかのエピソードが秘められている。
閻魔堂「ふげんぞう桜」という名前の由来は、咲き誇った花びらが、普賢菩薩が乗る白象に似ていることから来たという。特にここにある桜の花は、なぜが花が房ごと落ちてしまうため、実も種も取れす次の世代を植え継ぐことが難しいのだという。

葬送地であった船岡山の麓には古くから刑場が置かれ、房ごと落ちるその花は斬首される囚人の姿を思わせると言うことで、中世の所司代は囚人たちにその花の姿を見せ、仏心を起こさせたと言われている。散りゆく花のはかなさはいつの時代も人の心に淡い哀しみを残す。

応仁の乱で京都中が戦火に巻き込まれ、多くの貴族や僧侶たちが近江や堺や周防などに避難を余儀なくされた。五山送り火で知られる如意ヶ岳の「大」の文字の筆跡の人物とも言われている横川景三(おうせんけいさん)は、長い間愛でることができなかったこの桜を見て次のような漢詩を残している。

  七年不見普賢堂   蹀亦東西難過墻 

  乱後逢花春夢似   一枝晴雪満衣香

 (七年振りのこの桜  東西の対立は長引き

  戦後の花は夢のよう 雪に見まがう香が満ちる)

一本の桜にも様々な物語が付随する。そんな人々の伝承によって伝えられてきた物語をこれからも紹介できたらと思う。

ウィキペディア 横川景三

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テーマ : 歴史 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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Tag : 漢詩 京都 歴史

凄い人1 『三池崇史監督』

先日、京都で行われた『HISTORICA-越境するサムライ-』という時代劇の魅力とこれからを考えるイベントで行われたセミナー。そこにゲストの一人として招かれていた三池崇史監督。ジャンルや固定観念にとらわれないその発言は凄くかっこ良かった。
ジャンゴ
「撮る映画のジャンルは考えない。あえて言うならVシネマ」。ハリウッドからも監督依頼が舞い込み、日本でも多くのヒット作を作り続ける三池監督。しかしハリウッドからのオファーに関して「契約に縛りがある。日本で作る方が早くて安くて高いクオリティーで作れる」とこだわりはない。それ以上に自分がこれまで足場としてきた「Vシネマ」の現場でのスタッフとの一体感が大事だという。

ハリウッドに比べれば格段に安い制作費の「Vシネマ」。多くの人にとっては一段低いものに思いがちな世界も、「俺たちが楽しいがどうか。自由にやれる場所であるか」ということが第一な三池監督には関係ない。周囲の視線や価値観よりも、あくまで場数を踏んできた現場での経験を重視していく。

今回上映された『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』では1つの役以外、役者は全員日本人。なのに全編で英語のセリフを使用。その理由を聞かれると、「ベテランの役者も英語で話すと、これまでのテクニックが通用せず非日常的な新鮮さがある。監督としても役者としても映画の本番が日常になるのはかなり危険」と現場感覚を重視した結果だと述べていた。

「最近はリサーチした結果を見て今はこれだと守りに入る人がいる。しかしそれでは逆に最先端からは零れ落ちる。次はこれだではなく、俺はこれだというのが大事」という三池監督。今流行っているものや、主流に流されず、あくまで自分の信念を通す姿に、サムライやヤクザ映画に通じるアウトローの匂いを感じた。

ウィキペディア 三池嵩史

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テーマ : 映像・アニメーション - ジャンル : 学問・文化・芸術

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Tag : 映画 監督 京都 時代劇 イベント ジャンル

凄い歴史2 『良港としての堺』

 古代から良港として海外の技術を導入し、先進文化を取り入れてきた堺。その気風は現在に至るまで途切れることなく、日本の通史を知る上で重要かつ興味深い都市。
仁徳天皇稜
堺が歴史上、「さか井」として登場してくるのは、平安期。しかしそれ以前から摂津、難波津などの良港との深い関わりから、渡来系土器・須恵器の生産や河内鋳物師で知られる鉄や銅の鋳造が行われてきた。その2つの技術無しでは語れないものが、現在まで残る大仙陵古墳(仁徳天皇稜)をはじめとした百舌鳥古墳群。巨大古墳を作る上で大きな助けとなった金属製の道具や古墳表面から多数出土した須恵器からその様子がうかがえる。

さらに竹内街道、長尾街道など五つの街道が交差する交通の要所として栄えたこの地は、南北朝期には南朝の外港的役割を担う港として発展。応仁の乱で京都や現在の神戸港にあたる大輪田泊が荒廃すると、琉球などを経由した海外貿易で急速に力をつけ、戦国時代には西洋人宣教師から「東洋のベニス」と称えられるほどの発展を見せる。

有力商人が集った会合衆という組織によって自治的に運営された堺は、織田信長によってその自治を奪われる。しかし権力との結びつきを強めたことで千利休や津田宗及らが茶人として名を馳せ、政治的にも影響力を持っようになる。技術面では刀の生産も行っていた鋳造技術を鉄砲の製造に活用。全国に知られる鉄砲の生産地となった。

江戸時代には、鎖国政策や大阪の発展、大和川の付け替えによる土砂の堆積により港としての役割は縮小。しかし、中世以前より伝えられてきた酒造技術により再び繁栄を取り戻すと、明治以降には現在のアサヒビールの前身であるビール会社・大阪麦酒や鉄砲製造の技術を自転車に生かし、さらに自転車の技術を釣具製作に結びつけたシマノなどの企業が生まれ発展を続けている。

古くは行基から千利休、与謝野晶子など文化面に於いても、受け継いだ伝統を生かしながら、新たなものを築いていく人々を輩出し続ける堺。その気風は海外に開かれた港として様々なものを取り入れてきた歴史が作り出すのだろう。
(写真は堺市にある大仙陵古墳)
ウィキペディア 堺市
堺観光コンペンション協会

テーマ : 歴史 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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Tag : 大阪 歴史 探求

凄い歴史1 『祇王と仏御前の話』平家物語1

 盛者必衰の『平家物語』にあって、その無常観を描くエピソードとして描かれた祇王と仏御前にまつわる物語。うつろう寵愛を知った女たちのいさぎよい姿が美しい。
祇王寺当時、権勢を誇っていた平清盛には、祇王という寵愛する白拍子がいた。彼女は同じく白拍子であった母や妹と穏やかな暮らしを送っていた。しかしある時、清盛の屋敷に押しかけてきた若い白拍子を呼び入れてやったため、彼女は自分の立場を失うことになる。

呼び入れた仏御前は都でも評判の白拍子。清盛はその若さと歌声に心を動かされ、寵愛はたちまち仏御前へと移ってしまう。祇王に代わって屋敷に住むことになった仏御前。屋敷を追われる身となった祇王は襖に和歌を書き残して行く。

『萌えいづるも 枯るるも同じ 野辺の草 いずれか秋に あわではつべき』

翌年の春、泣き暮らす祇王の元に清盛からの使者がやって来る。元気の無い仏御前のために舞を舞えという。再三の催促にも応じなかった祇王だが、清盛の権勢を恐れる母親の懇願に折れ、ついに屋敷を訪れる。清盛との再会、我が身につのる悲しみを抑え、今様と共に舞を舞う。

『仏もむかしは凡夫なり われらも遂には仏なり いずれも仏性具せる身を 隔つるのみこそ悲しけれ』

清盛の賞賛の言葉にも返事が出来ず、退出した祇王。あまりの辛さに一時は死を考えるが、母の説得に思い止まり、世を捨て出家の道を選ぶ。まだ21歳の祇王は共に出家した母や妹と共に庵を結び、仏前で祈りを捧げる。

そんなある秋の夜、庵の戸を叩く者があった。戸を開けてみるとそこには仏御前がいた。彼女はこれまでの祇王のことや『いずれか秋に あわではつべき』という歌を思うたびに、この世の無常を思い知らされたのだという。3人と出家生活を送るためと屋敷を抜け出し、剃髪して尼となった仏御前。4人はその後、念仏三昧に日々を送り、往生を遂げたという。
(写真は祇王たち出家した往生院の境内に立つ祇王寺)
ウィキペデア 祇王
ウィキペデア 仏御前
祇王寺公式ホームページ

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テーマ : 歴史 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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Tag : 歴史 悲劇 和歌 京都 寺社

プロフィール

阿部和璧

Author:阿部和璧
現代アートを中心とした美術関係について書くライターをやっています。2011年8月より東京に拠点を移し、現在は都内の地域アートプロジェクトのリサーチの仕事などをさせていただいてます。世の中にある凄いもの、面白いものに興味があり、そんなものたちについてみなさんと話し合ってみたいと思います。
連絡先はメールabekaheki@gmail.com
またはお問合せtwitterまで。

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