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考察3 『今なぜアニメなのか』

 先日、京都で行われた『HISTORICA-越境するサムライ-』という時代劇のクロスメディアについてのイベント。その中で最も刺激的だったのが、アニメ『十兵衛ちゃん』と白黒の時代劇『十兵衛暗殺剣』を同時上映する企画。その二つの作品を見比べると、「今なぜアニメなのか」という問いに対する答えが見えてくる。
自由
村上隆さんの「スーパーフラット論」以降、マンガやアニメといったサブカルチャーが世界的に認められてきた現在、一体何がその背景にあるのかを個人的に考えていた。そして今回、アニメと時代劇の同時上映から見えてきたものは、スピード感というキーワードだった。

インターネットが急速に発達し、世界中の情報を一瞬にして得ることができる現在、日本のアニメ作品がそのネットワークを通じて世界中に広まっている。そのスピードはこれまで海外のテレビ局などを通じて放映されてきたものとは段違いで、日本で放映された翌日には字幕付の動画を見ることができる。

そんな時代の意識は、確実にこれまでの意識に変革をもたらす。その最たるものが物理的スピードに対する変化。これまで私たちは様々な手段によって、より早くより便利に生活できるよう文明を発達させてきた。その中で生み出された飛行機やテレビが、意識の中の世界を確実に小さなものとしてきた。
柳生
しかし、物理的身体を持つ意識は、その速度や移動に限界がある。それは白黒の時代劇『十兵衛暗殺剣』を見ても分かる。幾ら素晴らしい編集をしたとしても、実写映像には、物理的な人間の動きという限界があり、それを越えた動きはできない。

しかし、仮想空間に二次元情報として成立したアニメならば、物理的、現実的制約を受けることはほとんどない。それはちょうど、インターネット上で行き交う意識と似て、時間や空間にしばられることなく、自由にその仮想空間内を動き回ることができる。

アニメ『十兵衛ちゃん』の主人公も、巨大な氷河上での殺陣など、物理的制約にとらわれないスピード感で見るものを魅了する。物理的身体を持たない主人公の動きはスピーディ-で、実写映像に感じる物理的限界や動きの緩慢さを感じさせることはない。

インターネットで瞬時に情報を検索し、パソコンの立ち上がり時間にさえ遅さを感じるようになった現代。そんな私たちの速度に対する意識は、物理的制約を受けないアニメ世界の意識と感覚的に近い。そしてその感覚的近さが全世界にアニメが広がっている理由の1つだと思う。

(逆に実写の優れた点というものも今回の企画で見てきた。それは暴力や流血シーン、物理的重さを持った存在が対峙する緊張感といった点。痛みや恐怖などリアルがものを言うシーンではアニメは実写にはかなわない)

ウィキペディア 村上隆
ウィキペディア スーパーフラット
ウィキペディア 十兵衛ちゃん
ウィキペディア 十兵衛暗殺剣

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Tag : アニメ 映画 日本 時代劇 マンガ 世界 京都

凄い人1 『三池崇史監督』

先日、京都で行われた『HISTORICA-越境するサムライ-』という時代劇の魅力とこれからを考えるイベントで行われたセミナー。そこにゲストの一人として招かれていた三池崇史監督。ジャンルや固定観念にとらわれないその発言は凄くかっこ良かった。
ジャンゴ
「撮る映画のジャンルは考えない。あえて言うならVシネマ」。ハリウッドからも監督依頼が舞い込み、日本でも多くのヒット作を作り続ける三池監督。しかしハリウッドからのオファーに関して「契約に縛りがある。日本で作る方が早くて安くて高いクオリティーで作れる」とこだわりはない。それ以上に自分がこれまで足場としてきた「Vシネマ」の現場でのスタッフとの一体感が大事だという。

ハリウッドに比べれば格段に安い制作費の「Vシネマ」。多くの人にとっては一段低いものに思いがちな世界も、「俺たちが楽しいがどうか。自由にやれる場所であるか」ということが第一な三池監督には関係ない。周囲の視線や価値観よりも、あくまで場数を踏んできた現場での経験を重視していく。

今回上映された『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』では1つの役以外、役者は全員日本人。なのに全編で英語のセリフを使用。その理由を聞かれると、「ベテランの役者も英語で話すと、これまでのテクニックが通用せず非日常的な新鮮さがある。監督としても役者としても映画の本番が日常になるのはかなり危険」と現場感覚を重視した結果だと述べていた。

「最近はリサーチした結果を見て今はこれだと守りに入る人がいる。しかしそれでは逆に最先端からは零れ落ちる。次はこれだではなく、俺はこれだというのが大事」という三池監督。今流行っているものや、主流に流されず、あくまで自分の信念を通す姿に、サムライやヤクザ映画に通じるアウトローの匂いを感じた。

ウィキペディア 三池嵩史

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Tag : 映画 監督 京都 時代劇 イベント ジャンル

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阿部和璧

Author:阿部和璧
現代アートを中心とした美術関係について書くライターをやっています。2011年8月より東京に拠点を移し、現在は都内の地域アートプロジェクトのリサーチの仕事などをさせていただいてます。世の中にある凄いもの、面白いものに興味があり、そんなものたちについてみなさんと話し合ってみたいと思います。
連絡先はメールabekaheki@gmail.com
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