スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
この記事をクリップ!Yahoo!ブックマークに登録
BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマークはてなブックマーク - スポンサーサイト

凄い奈良8 『興福寺北円堂・無著(むちゃく)菩薩像』

 京都や奈良の寺社仏閣では、観光客の増える春や秋の一時期に特別公開される寺院や仏像がある。そんな中でも迫真の写実表現で、見る者に深い感動を与えるのがこの仏像。静かな哀しみを秘めたその瞳で一体何を思うのか。
無著先ごろ行われた「国宝・阿修羅展」の阿修羅像を所蔵していることでも知られる興福寺。そんな境内の中で、日頃はひっそりと扉を閉ざしているのが北円堂。創建は藤原不比等(659-720)の一周忌にあたる養老5年。現存する建物は承元2年(1208)年頃に再建された国宝である。

春と秋の一時期にしか入れない堂内に足を踏み入れると、ひんやりとした空気の中でこの仏像に対面できる。5世紀頃、北インドで法相(ほっそう)教学の礎となる唯識を生み出した僧侶がモデル。すべての存在は空であり、個人の意識は幻であるという大胆な考えで以後の仏教に多大な影響を与えた人物。

唯識や空の問題に、自分なりの回答を見出すまではあまりの苦悩のために、死ぬことも考えたというその生き様。見下ろした視線を受け止めれば、見ている者にまで深い哀しみを誘うこの仏像。その瞳には無著、そして運慶の指導でこの仏像を制作したという運助の深い精神性が宿っている。
(ちなみに09年は10月17日から11月23日まで仮金堂に展示される阿修羅像や八部衆、十大弟子像と共に北円堂も開帳される。共通拝観券は一般1500円とちょっとした値段だが、正倉院展などに行かれた際にはぜひ立ち寄って欲しい。詳しくはこちら
興福寺ウェブサイト
ウィキペディア 無著
コトバンク 運助
ウィキペディア 興福寺

【関連記事】
凄い奈良2 『東大寺三月堂・内陣仏像群(国宝12体)』
凄い奈良5 『法華寺庭園(国指定名勝)』
凄い大阪1 『歓心寺・如意輪観音像(国宝)』
凄い大阪2 『葛井寺(藤井寺)・十一面千手観音像(国宝)』
凄い京都4 東寺講堂内『立体曼荼羅』
凄い滋賀2 渡岸寺観音堂(向源寺)『十一面観音像(国宝)』
スポンサーサイト

テーマ : 奈良 - ジャンル : 地域情報

この記事をクリップ!Yahoo!ブックマークに登録
BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマークはてなブックマーク - 凄い奈良8 『興福寺北円堂・無著(むちゃく)菩薩像』

Tag : 奈良 京都 仏像 国宝 菩薩 歴史 寺社 鎌倉時代

凄い京都9 嵯峨・嵐山『清涼寺』

 嵯峨・嵐山近辺の観光地で好きな場所を挙げるとしたら、まず思い浮かぶ清涼寺。清涼寺式釈迦如来の原型となる国宝仏や霊宝館の文化財などみどころが多い。
清涼寺秋になると一度は行ってみたくなる嵯峨・嵐山。中でも渡月橋から少し離れた場所にある清涼寺は、三国伝来の釈迦如来像や文化財も多く歴史好きにはたまらない。

光源氏のモデルとされる源融の菩提を弔う棲霞寺(せいかじ)とその約100年後、棲霞寺の境内に建てられた清涼寺が発展し一つになったのが現在の清涼寺。本堂に安置された釈迦如来像は釈迦生前の姿をインドで彫らせた霊像として伝えられる。

真偽のほどは確かではないが、日本の仏像とは異なる容姿や魏氏桜桃という日本にはない木材を使用している点。さらに体内から見つかった絹製の五臓六腑からも間違いなく900年代後半に中国から持ち帰られた仏像である。

また春と秋にだけ公開される霊宝館では棲霞寺の本尊とされる国宝・阿弥陀三尊像、釈迦如来像の体内にあった五臓六腑などが見学できるほか、豊臣秀頼の首塚、4月の嵯峨大念仏狂言などもあって歴史的興味が尽きない。

紀元前5世紀頃にインドで生まれた仏教が中国を経て日本にやってきてすでに1400年以上。その同じ道筋をたどりやって来たという仏像がこの寺に安置され、多くの人々に信仰され続けているという事実を知るだけでも、この寺に来る価値はあると思う。
(写真は清涼寺本堂)
ウィキペディア 清涼寺

 【関連記事】
凄い京都1 妙心寺法堂『狩野探幽筆・雲龍図』
凄い京都4 東寺講堂内『立体曼荼羅』
凄い京都5 本法寺・長谷川等伯『涅槃図』
凄い奈良2 『東大寺三月堂・内陣仏像群(国宝12体)』
凄い京都8 『法金剛院・阿弥陀如来坐像』
凄い京都16 南禅寺塔頭金地院『鶴亀の庭園』
凄い滋賀2 渡岸寺観音堂(向源寺)『十一面観音像(国宝)』

テーマ : 京都 - ジャンル : 旅行

この記事をクリップ!Yahoo!ブックマークに登録
BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマークはてなブックマーク - 凄い京都9 嵯峨・嵐山『清涼寺』

Tag : 京都 歴史 寺社 仏像

凄い滋賀3 湖東三山その1『百済寺(ひゃくさいじ)』

関西屈指の紅葉の名所として知られる湖東三山。滋賀県中部の不便な場所にある3つの寺だが、静寂の中で見る紅葉は華やかでありながら、ひっそりとした落ち着きを漂わせる。
百済寺湖東三山第1回目は3つの寺の中で最南に位置する百済寺。寺伝によると聖徳太子の願いによっての創建された古刹だという。平安、鎌倉期には300余りの塔頭を誇る壮大な寺院であったが、室町期の2度にわたる火災や信長の焼き討ちにより建物は焼失。本堂をはじめとする現在の建物は近世以降に再建されたものだ。

しかし、その境内に漂う落ち着いた雰囲気は古刹ならでは。自然石の長い石段は紅葉に覆われ、その先に本堂がひっそりとたたずんでいる。また受付付近にある喜見院庭園は池と山裾が一体となった池泉回遊式庭園。この寺に今も残る優雅さが味わえる。

かってこれほどの山奥に約1200人の人々が修行や生活を送っていたこの寺。今では紅葉を見に訪れる観光客が去っていくと、境内はひっそりとして人影もない。そんな歴史を生きてきたこの寺の、散り行く紅葉もまた美しい。

ウィキペディア 湖東三山
ウィキペディア 百済寺
百済寺公式サイト

テーマ : 近畿地方(滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山)の各府県の駅前路線情報 - ジャンル : 地域情報

この記事をクリップ!Yahoo!ブックマークに登録
BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマークはてなブックマーク - 凄い滋賀3 湖東三山その1『百済寺(ひゃくさいじ)』

Tag : 滋賀 寺社 紅葉 歴史 庭園

凄い歴史1 『祇王と仏御前の話』平家物語1

 盛者必衰の『平家物語』にあって、その無常観を描くエピソードとして描かれた祇王と仏御前にまつわる物語。うつろう寵愛を知った女たちのいさぎよい姿が美しい。
祇王寺当時、権勢を誇っていた平清盛には、祇王という寵愛する白拍子がいた。彼女は同じく白拍子であった母や妹と穏やかな暮らしを送っていた。しかしある時、清盛の屋敷に押しかけてきた若い白拍子を呼び入れてやったため、彼女は自分の立場を失うことになる。

呼び入れた仏御前は都でも評判の白拍子。清盛はその若さと歌声に心を動かされ、寵愛はたちまち仏御前へと移ってしまう。祇王に代わって屋敷に住むことになった仏御前。屋敷を追われる身となった祇王は襖に和歌を書き残して行く。

『萌えいづるも 枯るるも同じ 野辺の草 いずれか秋に あわではつべき』

翌年の春、泣き暮らす祇王の元に清盛からの使者がやって来る。元気の無い仏御前のために舞を舞えという。再三の催促にも応じなかった祇王だが、清盛の権勢を恐れる母親の懇願に折れ、ついに屋敷を訪れる。清盛との再会、我が身につのる悲しみを抑え、今様と共に舞を舞う。

『仏もむかしは凡夫なり われらも遂には仏なり いずれも仏性具せる身を 隔つるのみこそ悲しけれ』

清盛の賞賛の言葉にも返事が出来ず、退出した祇王。あまりの辛さに一時は死を考えるが、母の説得に思い止まり、世を捨て出家の道を選ぶ。まだ21歳の祇王は共に出家した母や妹と共に庵を結び、仏前で祈りを捧げる。

そんなある秋の夜、庵の戸を叩く者があった。戸を開けてみるとそこには仏御前がいた。彼女はこれまでの祇王のことや『いずれか秋に あわではつべき』という歌を思うたびに、この世の無常を思い知らされたのだという。3人と出家生活を送るためと屋敷を抜け出し、剃髪して尼となった仏御前。4人はその後、念仏三昧に日々を送り、往生を遂げたという。
(写真は祇王たち出家した往生院の境内に立つ祇王寺)
ウィキペデア 祇王
ウィキペデア 仏御前
祇王寺公式ホームページ

【関連記事】
凄い本12 清少納言著『枕草子』
凄い京都9 嵯峨・嵐山『清涼寺』
凄い音楽4 手嶌葵『The Rose(ザ・ローズ)』
凄いマンガ6 近藤ようこ『水鏡綺譚』
凄い音楽1 平原綾香х岩崎ひろみ『Jupiter』(ジュピター)

テーマ : 歴史 - ジャンル : 学問・文化・芸術

この記事をクリップ!Yahoo!ブックマークに登録
BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマークこのエントリーを含むはてなブックマークはてなブックマーク - 凄い歴史1 『祇王と仏御前の話』平家物語1

Tag : 歴史 悲劇 和歌 京都 寺社

プロフィール

阿部和璧

Author:阿部和璧
現代アートを中心とした美術関係について書くライターをやっています。2011年8月より東京に拠点を移し、現在は都内の地域アートプロジェクトのリサーチの仕事などをさせていただいてます。世の中にある凄いもの、面白いものに興味があり、そんなものたちについてみなさんと話し合ってみたいと思います。
連絡先はメールabekaheki@gmail.com
またはお問合せtwitterまで。

全記事表示リンク
全ての記事へのリンク(ジャンル別)

全ての記事を表示する

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
ユーザータグ

京都 歴史 アニメ 映画 秀作 動画 日本 美術 洋画 古典 講演 現代美術 傑作 ギャラリー  YouTube 舞台 京大 建築 江戸時代 探求 イベント マンガ 庭園 大阪 寺社 寺院 物理 宇宙 アート 監督 紅葉 美術展 ラブストーリー 奈良 国宝 ノンフィクション グルメ フランス 見学 時代劇 アクション 音楽 ドキュメンタリー  タイトル 世界  歌舞伎 押井守 仏像 攻殻機動隊  涼宮ハルヒ I.G 神山健治 くせになる 悲劇 博物館 鎌倉時代 東京 Production Youtube 解説 戯曲 魔術 リアル 詩情  前衛 広島 芸術 化物語  戦争 菩薩 お寺 離宮 仙人 茶室 医療 西洋美術 個展 香港 デザイン 皇室 絵画 邦画 テレビ 枕草子 漢詩 闘病 原作 宮崎駿 旅行 長谷川等伯 IG シェイクスピア 講演会 滋賀 トークショー 狩野探幽 海外文学 出会い 洋楽 日本画  祭り 荒唐無稽 中国 ジャンル   ニコニコ 二次制作 報告 肖像画 和歌 探求京大 思想 ヨーロッパ 印象派 ゲーム 手塚治虫 笑い 

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
フリーエリア
FC2 Blog Ranking 人気ブログランキングへブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。